高血圧症とは?:検診で血圧が140以上と言われたら・・・
病院に行くように言われてすごく心配・・・
高血圧は重大な病気につながる一方、正しく理解して対処すればむやみに恐れる必要はありませんよ。
一緒に解決していきましょう!
日本人であれば、誰しも1度は聞いたことがあるであろう【高血圧】
ポピュラーな病気である一方で、放っておくと恐ろしい病気につながることも・・・
とはいえ、必要以上に恐れなくても大丈夫です。
初期の段階から正しく治療を行うことで、大事にいたる確率をグッと減らすことができます!
今回は、そんな身近な疾患である【高血圧】を解説していきます。
おさえておくポイント
- 高血圧は血管の病気。放っておくとそのうち脳卒中や心筋梗塞の原因になる。
- 血圧が高いからといってすぐに命に関わることは少ない。
- まずは生活習慣の改善で血圧が下がるか試してみましょう。
高血圧の診断基準は?
健康診断の血圧が140/90mmHg(読み方:ミリエイチジー)以上、ご自宅の血圧が135/85mmHg以上の方を高血圧と診断します。
上の値か下の値のどちらかが引っかかれば診断がついてしまいます。
高血圧は大病の原因になる
ご存知の方も多いとは思いますが、高血圧という病気は簡単に言ってしまえば「血管の病気」です。
長い間血圧が高い状態が続くと「動脈硬化」が起こり、後々「脳卒中」や「心筋梗塞」など怖い病気の原因となります。
何年後に、どの程度の確率で起こるかというのは分かりません。血圧以外の背景がまちまちなので、全ての条件を併せて確率を出すのが難しいのです。
高血圧の他に、コレステロールの値が高い方や喫煙者、糖尿病の方は、「動脈硬化」になりやすいと言われています。
また、血縁の方で「脳卒中」や「心筋梗塞」をやっている方がいれば、やはりリスクが高い(なりやすい)と考えた方がいいでしょう。
高血圧と診断されても慌てなくてもいい?
一方高血圧になったからといって、すぐに症状を起こすことはめったにありません。
まれに「高血圧緊急症」または「切迫症」といって180/110mmHg〜200/120mmHgを超えるような血圧が継続することで急速に臓器障害(内蔵が正しく機能しなくなる病気)が起きることがあり、放っておくと死に至るケースもあります。
この場合は点滴の薬で血圧を下げた上で、全身状態の管理のために集中治療室などで治療を継続すべきです。
またこの時に起こる臓器障害というのは多種多様で、症状としては胸の痛み、背中の痛み、息苦しさや酸素の値の低下、麻痺や意識障害など様々です。
血圧が高くてこのような症状があった場合は要注意です。
ですが、やはり多くの場合は高血圧の診断がついたからといってすぐに大変なことになることはないのです。
まずは慌てず、高血圧を理解し正しく付き合っていくことが重要です。
高血圧はどうやって治療するの?
血圧も他の病気と同様で、
「今日家で血圧測ったら上が150あったのよ・・・どうすればいいですか?」
「健康診断で血圧が高いと言われたので、薬出してください」
よくこのような相談を受けます。
どうしても!という方には最初から高圧薬をお出ししますが、はじめからの投薬治療はおすすめしていません。
薬はあくまで最終手段です。
血圧は、生活習慣の改善で十分下がる可能性があります。
具体的には「減塩、ダイエット、節酒、禁煙など」です。
当院ではまずはできるだけ薬に頼らず、個々の患者様に合った生活習慣の改善のための具体的な数値目標を考え、それでも達成が難しいケースでお薬による治療をお勧めしています。
まずは相談だけでも結構です。お気軽にお尋ねください。
おさえておくポイント
- 高血圧は血管の病気。放っておくとそのうち脳卒中や心筋梗塞の原因になる。
- 血圧が高いからといってすぐに命に関わることは少ない。
- まずは生活習慣の改善で血圧が下がるか試してみましょう。